「私は大丈夫!」プチうつになってませんか?

「うつ」と「プチうつ」で対処方法が違うって知っていますか?
「プチうつ」も「うつ」も、「うつ病」という病気であることに変わりはありません。でも、その症状や行動は比較すると全く違うのです。

「私は大丈夫!」
と思っている人ほど「うつ病」になっていることに気づかないものです。
一度この投稿をお読みになり、あなたのいまの状況にあてはめて確認してみてください。

うつ(定型)について

眠れない・食べられない・やる気が出ない

時間帯(朝から午前中が最も調子が悪い)

  • 朝起きたときに最も調子が悪く、気分がひどく落ち込む。
  • 家事や仕事をするのもつらく、倦怠感とともに何をする気にもなれない。
  • 憂うつな気分が一日中続き、身なりにも気を配らなくなる。
  • 夕方になると少し気が楽になってくるが、「プチうつ」とは具合の悪い時間帯がまったく逆なのが特徴。

睡眠(寝つきが悪く、早朝目覚める不眠傾向)

  • 疲れているのに、夜布団に入ってもなかなか眠れない。
  • 夜中にもたびたび目がさめ、そのまま眠れなくなってしまうことも多い。
  • とくに早朝に覚醒する傾向が強く、慢性的な睡眠不足に陥って体調をくずしていく。
  • ただ、「プチうつ」のように体調や気分が大きく変化することはなく、ずっと低迷した状態となる。

食欲・性欲(食欲も性欲も低下、体重も減っていく)

  • 食欲や性欲といった基本的な欲求が低下するのが特徴。
  • 食べる量も減るため、やせて体重が落ちる。
  • これが「定型うつ病」初期の最もわかりやすいサイン。
  • 「元気がない」「やる気が起きない」という気分の変調と同時に、「近頃やせてきた」「体重が減った」ことから、うつの可能性に気づくこともある。

集中力(ボーッとして、出来ていたことができなくなる)

  • 疲労感を通り越し、手足に鉛がついたように、体が重く感じるのも特徴。
  • 頭の回転が鈍ったようになり、ボーッとして集中力が出ない。
  • 自分に嫌悪感を感じ、無能になった気がして、どんどん自信を失っていく。
  • 以前なら簡単に済ませていた計算が、なぜかできなくなり、間違えてしまったり、てきぱきとこなしていた洗濯や掃除がおっくうでたまらなくなり、ただボーッと過ごしてしまう。

気分(好きなことにもやる気が起きない)

  • 落ち込みが終始続き、元気も気力も出ないのが特徴。
  • 何に対してもやる気が持てず、今まで積極的に楽しんでいた趣味にすら、関心や喜びが持てなくなる。疲労感を通り越し、手足に鉛がついたように、体が重く感じるのも特徴。
  • 自分に対する興味もなくなってくるため、身だしなみにも気をつかわなくなり、外出もおっくうになる。
  • 自責の念が強くなるのが特徴で、どんどんマイナス思考に陥っていく。

 

危険性(自責の念から最悪の場合に)

  • 定型うつ病の場合、健康な人の30倍も自殺の危険性が高いと言われる。「自分は生きている価値がない」「消えてなくなりたい」という自責の念が強く、前触れもなく実行に移す場合がある。
  • 特に、自殺する実行力が出てくる「治りかけ」が最も危険。
  • 頑張りすぎることで陥る病気なのでとにかくゆっくりと体を休め、休養をとることが必要。

プチうつ(非定型)について

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時間帯(夕方から夜にかけて具合が悪くなる)

  • 一日のうちでも、夕方になると気持ちが不安定になりやすい。
  • 午前中から昼は比較的穏やかに過ごせるものの、夕方から夜になると不安やイライラが高まり、具合も悪くなる。
  • 「夕暮れうつ病」ともいわれ、深夜にひとりで泣いたりすることも。
  • ときには気分が高ぶり、リストカットなどをしてしまうことがある。

睡眠(いくら寝ても寝たりない、過眠傾向に)

  • 一日の睡眠時間が10時間以上になることもあるほど、過眠傾向になる。
  • それだけの睡眠時間をとっているにもかかわらず、実際は、浅く断続的な眠りを繰り返しているため、睡眠の質は決してよいものとは言えない。
  • そのため日中に眠けを感じ、いくら寝ても寝たりない、という症状を感じるようになる。

食欲・性欲(過食傾向で体重増加、性欲が高まることも)

  • 食べることで不安やイライラする気持ちをまぎらわしたり、甘いものが無性に欲しくなり、発作的に食べてしまうことがある。
  • 過食症というほどにはならないとしても、過食傾向となり、体重も増加しがち。また性欲が高まるケースもある。

集中力(イライラ、不安感から集中力が散漫に)

  • イライラして落ち着かない気分に支配され、集中力が散漫に、仕事などが手につかなくなる。
  • それまで他人の目を気にして「いい人」だったにもかかわらず、人間関係にトラブルが起こりやすいのも特徴。
  • 激しい感情をぶつけてしまったり、相手に拒絶されたと感じて絶望的になり、突発的に関係を切るような行動に走りやすくなる。

気分(憂鬱にはなるが、好きなことには元気が出る)

  • 気分の落ち込み、気力や集中力の低下など、うつ病に特有のブルーな気分はあるものの、楽しいことや自分にとって好ましいことがあると、明るくなる。
  • 人前では明るく見せることもできるので、一見して病気だと気づかれにくい。
  • 体調や気分が大きく変化することから、感情のコントロールがきかなくなり、他罰的になり、強い不安を感じたり、キレることも多い。

危険性(突発的な行動に要注意)

  • 感情が高ぶると衝動的に自殺を図る危険があり、飛び込みなどをするケースもある。
  • でも「死にたい」と訴えることが多い「プチうつ」の場合、本当に死にたいのではなく「死ぬほどつらい」という周囲へのSOSの場合が多い。
  • 回復の第一歩は、決まった時間に起きて会社に行く、その日の課題をやりとげるなど、つらくても少し頑張ること。

うつ(定型)とプチうつ(非定型)と症状の比較

【症状】 うつ(定型)
【時間帯】 午前中が最も調子が悪い
【睡眠】 不眠傾向
【食欲・性欲】 低下・体重減少
【集中力】 ボーっとしている
【気分】 好きなこともやる気が出ない
【危険性】 自責の念から最悪の場合も
【症状】 プチうつ(非定型)
【時間帯】 夕方から夜に調子が悪い
【睡眠】 仮眠傾向
【食欲・性欲】 増加・体重増加
【集中力】 イライラ・集中力散漫
【気分】 好きなことには元気が出る
【危険性】 突発的な行動に要注意



  

【重要】うつ病には定型、非定型のほかにいくつも種類があります。たとえば日照時間が少ない冬に多く発症する季節性うつ病や、出産後にホルモンの激変と環境の変化によって起こる産後性うつ病など。定型うつに移行する前に早めに私にご相談ください。

 

それぞれの対処方法

「プチうつ」「うつ」かもしれないと気づいたら

うつ(定型うつ)の対処

定型うつ病には何よりも休養が必要と言われています。
1日、2日ではなく、数か月、あるいは1年ほど、これまでの対人関係、環境から離れて心身を休めることが何よりの方法です。
その後、元の職場に復帰できるかどうかは職場側の対応によりますが、うつを発症する要因となった環境へ戻ることで、治ったと思ったうつが再発することが多いのが現実です。
そして早めに医療機関の相談されることをオススメいたします。

プチうつ(非定型うつ)の対処

「非定型うつ病」の場合は対人恐怖症の要素が大きい病気ですから、完全に休むことは逆効果と言えます。
社会とのつながりを持ち続けながら少しずつリハビリすることが必要でしょう。 
生活リズムを整え、多少つらくても時間通り会社に行く。
日々やらなければいけないことに取り組む、毎日目標を持って生きることが非定型うつ病の生体リズムを整えていきます。

仕事をしている人のうつ対処

うつ病になったときに一番悩むのが、この先仕事や職場とどう関わっていくかということです。
休むことが最良の方法なのか、その先のキャリアは?と考えてしまうものです。
でも、うつには休養、プチうつには日々の目標が必要なのです。
「プチうつ」と「うつ」で症状は違うものの、どちらも仕事を休むことが多くなり、集中力が低下し日常生活に支障が出てしまいます。

 


 

どちらにしても一人で悩むより病気であることを早めに周囲に伝えることが必要です。
仕事や人間関係も大切だけれど、最優先で守らなければならないのは自分の体、ということを覚えておいてください。

 


 

予防と回復に有効なSTEP

「プチうつ」「うつ」

STEP1.早寝早起きをする

 

早寝、早起き、時間通りの食事。生活の基本が大事です。
しっかり睡眠をとって、きちんと食事をしましょう。
規則正しい生活リズムが生体リズムを整え、うつ病の予防につながります。
昼夜逆転の生活が多い人は「早寝」から始めてもうまくいかないので、「早起き」から始めてみてはいかがですか。

 

STEP2.よく噛んで食べる

食事は毎日3回、決まった時間に食べること。
もし食欲がなくても、お茶だけでもいいので口に入れることが大切です。
そして食べるときは良く噛んで食べることが効果的です。

 

STEP3.散歩をする

 

セロトニンの分泌を増やすストレッチ運動、ヨガが効果的です。
うつ病ではセロトニンという脳内物質がうまく働かない状態になりますが、軽い運動をすることでセロトニンの分泌が促されます。
一日に一度、外に出て散歩をするだけでも効果的です。

STEP4.家事をする

気分が落ち込み、やる気が低下すると部屋の掃除もできなくなります。
荒れた部屋で過ごすことでさらに気分が落ち込む悪循環にも。
多少気が重くても、掃除や料理などの家事は有効な気分転換やストレス解消になります。
あまり大きな目標は設定せず、まずは身近なものを片付けることから始め、小さな達成感を重ねましょう。

STEP5.腹式呼吸をする

 

腹式呼吸はココロとカラダを緊張させる交感神経の働きを抑えて、副交感神経を働かせてくれます。
それがリラクゼーションや休養に適しています。
上向きに寝て膝を曲げ、おなかの上に手を当てて、息を吸うときにおなかが膨らむかどうかを確かめ、息を吐く時におなかがへこむかどうか手で確認しながらやってみてください。

STEP6.瞑想をする

「瞑想」というと、難しく考えがちですが、決して特別な事ではなく、「呼吸を深め、気持ちの波を穏やかにする方法」です。
あぐらでも、椅子に座る方法でも、なんでもいいので自分がリラックス出来る姿勢になってみて下さい。
座禅のような状態が理想的です。
目はつぶります。電気も暗くしてみましょう。
呼吸を、段々でいいので深めていきます。
気持ちが入っていくと自然と深まっていくと思うので、あまり意識しすぎる必要もないかと思います。
自ずと呼吸も深まります。

このような方法もあります

泣いたり音楽を聴いたり

泣く

「大の大人になって・・・」という意見もありますが、涙は心を浄化してくれます。
「お風呂やトイレなどの閉鎖された空間で、声をあげて泣く」水のある空間で思い切り泣くと、涙と一緒に悲しみや苦しみが流れてしまうので、おすすめです。
もちろん、布団の中で泣くのもいいですよ

音楽を聴く

最近は、「癒し」をテーマとした音楽メディアがあちこちで氾濫しています。
クラシック、ヒーリングものCDも売れており、代表的なものはモーツァルトですね。 クラシックやヒーリングものの音楽は、こころが安定している時に出るα波がでやすく、そのまま眠りにつけるというケースもあります。クラシック音楽ははじめは、単調な音楽に聞こえますが、 何度か聞いていると、心地よく感じられるようになります。

トラウマを消すヒーリング

温かい飲み物を飲む

ハーブティーがおすすめです。
ハーブには自然の癒しパワーがあり、ハーブの香りを嗅ぐことは、大脳の五感を刺激し、心地良さを与えてくれます。
ハーブは、その香りとハーブティーの飲用との相乗効果によって、心と体にリラックス効果とリフレッシュ効果をもたらせてくれます。
ぜひ継続して飲んでくださいね。

 

うつの人の子供時代を調べると、ある傾向が浮かび上がります。両親の離婚、母親が多忙、子供自身にもゆとりがなかったなど、親に無条件に愛されているという実感がもてないことで、自己主張を抑え、完璧であろうと無理をして頑張る傾向に・・・。
その結果、うつになりやすい性格になる場合があります。

 

あとがき

幸せになるために、今できることを

幸せになるには、今何をしたらいいでしょう?感情を抑えて無理をし続けること?
違いますよね。
だから無理しない。言いたいこと言わないで我慢して苦しいのは「自分」です。
自分にもっと優しくしてあげてください。
骨折している人は、休養とります。治ってから歩こうと思いますよね。
鬱だって骨折となんら変わりないんです。

鬱だって骨折だって治るには休養と浄化が必要です。幸せになるには今何をしたらいいんだろう?
休むこと。自分の好きなことするために…

私と幸せへの第一歩を、踏み出してみませんか?

 

 

Master

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